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在日本朝鮮人総連合会中央本部の土地と建物が、架空の売買により登記上の名義を移転したという問題で、当初、この所有権移転登記は、整理回収機構からの強制執行を免れるための虚偽の登記の疑いがあるとして、東京地検特捜部は捜査を進めていたが、一転して詐欺容疑で元公安調査庁長官・高検検事長である弁護士を逮捕したという。
この事件にかかわっている弁護士の肩書きは、元高検検事長、元日本弁護士連合会会長である。国が管理する電磁的記録である登記記録の名義を「AからB」に移しただけで、元高検検事長である弁護士は1億数千万円のお金を手にしたという。一般的常識では、全く理解できない出来事ではないだろうか。
しかも、詐欺にあった朝鮮総連側の代理人である弁護士は、元日本弁護士連合会会長の職にあった人である。マスコミの報道によれば、「先に登記の名義を移してから、購入代金を支払う。」と言われて、所有権移転登記を行ったという。このようなことは、登記手続の専門家である司法書士には、全く考えられないことである。
この事件が弁護士界に及ぼした影響は計り知れないが、同じ法律専門家であり、しかも登記手続に関する唯一の専門家ある司法書士界にも衝撃が走ったことはいうまでもない。
法律を熟知している人間が、法的知識を濫用して金儲けを企んだのであれば、その者たちの刑事的責任が問われることは勿論であるが、基本的な問題として、法律専門家としての倫理観の無さに驚かされる。政府高官や裁判官・検事という公務員を経て弁護士になる人は多い。公務員としての倫理を貫いてきた立派な人物が、弁護士になった途端、金儲けに走るというのは、何とも皮肉な構図である。
牛ミンチ偽装事件の「ミートホープ」や介護保険制度を食い物にした「グッドウィル」に代表されるような、企業人としてあるべき倫理観を持たない個性派経営者がもたらす、さまざまな不正事件が頻発している。これに対し、監督官庁の役人が調査に入り、必要な行政処分を行う。しかし、行政処分を行う官庁のトップが弁護士資格を有していて、退官後に弁護士となり、プロフェションとしての倫理観を持たない拝金主義の弁護士となって、「企業家倫理」が欠如している会社の法律顧問となるようでは、法秩序は保てない。多くの弁護士は真面目に仕事をしているのに、ほんの一部の弁護士が悪さを働いてマスコミに取り上げられると、大勢の弁護士が迷惑を被ることになる。
おっとっとっと、司法書士界でも、規模は小さいがマスコミに取り上げられて、大変なことになった事件がありました。弁護士や司法書士のような法律専門家はプロフェションとしての倫理観や責任感を常に意識する必要があると思います。私自身もそのように意識して業務を行うよう心掛けたいと思います。
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